admin

動悸の原因とは?ストレス・不整脈・心臓病など考えられる病気を解説

動悸の原因とは?ストレス・不整脈・心臓病など考えられる病気を解説

「心臓がドキドキする」「急に脈が速くなる」「脈が飛ぶように感じる」などの動悸は、さまざまな原因によって起こります。

緊張やストレス、睡眠不足、疲労などによる一時的な動悸もありますが、不整脈や心臓病、貧血、甲状腺の異常、更年期などが関係している場合もあります。

特に、動悸が繰り返す場合や安静にしていても続く場合、胸の痛みや息苦しさ、めまいなどを伴う場合は、原因を確認することが大切です。

この記事では、動悸の主な原因を「生活習慣やストレス」「心臓の病気」「心臓以外の病気」に分け、それぞれの特徴や受診の目安を詳しく解説します。

動悸の原因は大きく3つに分けられる

動悸の原因は一つではありません。大きく分けると、日常生活や精神的な緊張によるもの、心臓そのものの病気によるもの、心臓以外の病気や体の変化によるものがあります。

  • ストレスや緊張、自律神経の乱れなど
  • 不整脈や心房細動などの心臓の病気
  • 貧血や甲状腺の異常、更年期など心臓以外の原因

同じ「ドキドキする」という症状でも、原因によって対処法は異なります。動悸が起こったときは、いつ起きたのか、どのくらい続いたのか、何をしていたのか、ほかに症状があるかを確認しておくことが重要です。

ストレスや自律神経の乱れによる動悸

精神的なストレスや緊張、不安が強くなると交感神経が優位になり、心拍数が増えて動悸を感じることがあります。

仕事や人間関係などのストレスだけでなく、睡眠不足や過労、環境の変化などがきっかけになる場合もあります。

ストレスが原因の場合は、緊張する場面や不安を感じたときに動悸が起こりやすく、休息したり気持ちが落ち着いたりすると症状が軽くなることがあります。

ただし、動悸を「ストレスのせい」と自己判断するのは注意が必要です。心臓の病気などが隠れている可能性もあるため、繰り返す場合は原因を確認しましょう。

ストレスや自律神経と動悸の関係については、動悸と自律神経|ストレスや自律神経の乱れでドキドキする原因と対処法で詳しく解説しています。

不整脈による動悸

動悸の原因として重要なのが不整脈です。不整脈とは、心臓の拍動が速くなったり遅くなったり、リズムが乱れたりする状態です。

「急に脈が速くなった」「脈が飛ぶ感じがする」「脈がバラバラになる」といった感覚として現れることがあります。

不整脈にはさまざまな種類があり、経過を観察できるものから治療が必要なものまであります。動悸とともに胸の痛み、息苦しさ、めまい、失神などがある場合は注意が必要です。

心房細動による動悸

心房細動は、不整脈の一つで、心房が不規則に興奮することで脈が乱れる病気です。

動悸や脈の乱れを感じることがありますが、症状がほとんどないケースもあります。そのため、動悸が繰り返す場合には心電図などで心臓の状態を確認することが大切です。

特に中高年で突然脈が乱れる、動悸が長く続くといった場合は、自己判断で放置せず医療機関に相談しましょう。

心不全など心臓の病気による動悸

動悸は、不整脈だけでなく心不全や心筋症、狭心症などの心臓の病気に伴って起こることもあります。

心臓の働きが低下すると、体が必要とする血液を十分に送り出そうとして心拍数が増え、動悸として感じる場合があります。

動悸とともに息切れ、むくみ、疲れやすさ、胸の痛みなどがある場合は、心臓の病気が隠れていないか確認することが重要です。

貧血が原因で起こる動悸

貧血になると、血液によって運ばれる酸素が不足しやすくなります。体は酸素を補おうとして心拍数を増やすため、動悸を感じることがあります。

動悸だけでなく、息切れ、疲れやすさ、めまい、顔色が悪いなどの症状がある場合は、貧血が関係している可能性があります。

原因を調べるためには血液検査などが行われます。動悸が続く場合は、心臓だけでなく全身の状態を確認することも大切です。

甲状腺の異常による動悸

甲状腺ホルモンが過剰になる甲状腺機能亢進症では、代謝が活発になり、動悸や脈拍の増加が起こることがあります。

動悸に加えて、汗をかきやすい、手が震える、体重が減る、暑がりになるなどの症状がみられる場合は、甲状腺の異常が関係していないか確認することがあります。

心臓に問題がないように見えても動悸が続く場合は、血液検査などによって別の原因を調べることも重要です。

更年期による動悸

更年期には女性ホルモンの変化によって自律神経のバランスが乱れ、動悸を感じることがあります。

突然ドキドキする、安静にしていても脈が速く感じるといった症状のほか、ほてり、発汗、不安感、睡眠の乱れなどを伴う場合があります。

ただし、更年期の年代に起こる動悸がすべてホルモン変化によるものとは限りません。不整脈や心臓病、貧血、甲状腺の異常なども考えられるため、症状が続く場合は医療機関で相談しましょう。

更年期と動悸の関係については、動悸と更年期|ホルモン変化でドキドキする原因と対処法をご覧ください。

カフェインやアルコールなど生活習慣による動悸

コーヒー、エナジードリンク、濃いお茶などに含まれるカフェインを多く摂取すると、動悸を感じることがあります。

また、アルコールの摂取や喫煙、睡眠不足、過度な疲労などが動悸のきっかけになる場合もあります。

動悸が起こりやすい人は、症状が出た前に何を飲食したか、睡眠時間や疲労の程度などを記録しておくと、自分の動悸のきっかけを確認する手がかりになります。

夜中や明け方に動悸が起こる原因

夜中や明け方に突然動悸を感じる場合は、ストレスや睡眠不足、自律神経の変化などが関係することがあります。

一方で、夜間や早朝の動悸が繰り返す場合には、不整脈などの心臓の病気が隠れている可能性もあります。

明け方に起こる動悸については、動悸が明け方に起こる原因とは?夜中や早朝のドキドキに注意したいことで詳しく解説しています。

動悸が止まらない場合に考えられる原因

動悸が長く続く場合は、単なる一時的な緊張だけでなく、不整脈や心臓病、貧血、甲状腺の異常などが原因となっている可能性があります。

安静にしても動悸が治まらない、脈が不規則、胸の痛みや息苦しさを伴うといった場合は、放置せず医療機関に相談することが大切です。

動悸が止まらない場合の原因や危険な症状については、動悸が止まらない原因とは?危険な症状と今すぐできる対処法をご覧ください。

動悸の原因を見分けるポイント

動悸の原因を考えるときは、単に「ドキドキする」という症状だけでなく、いつ、どのような状況で起こったのかを確認することが大切です。

  • 運動中や運動後に起こったか
  • 緊張や不安を感じていたか
  • 安静時にも起こるか
  • 突然始まったか、徐々に始まったか
  • どのくらいの時間続いたか
  • 脈が速いのか、不規則なのか
  • 胸の痛みや息苦しさがあるか
  • めまいや失神を伴っているか
  • カフェインやアルコールを摂取していたか
  • 睡眠不足や疲労が続いていないか

こうした情報は、動悸の原因を考えるうえで重要な手がかりになります。繰り返し動悸が起こる場合は、症状が出た時間や状況をメモしておくと受診時にも役立ちます。

動悸があるときは何科を受診する?

動悸の原因が心臓にあるのではないかと考えられる場合は、循環器内科への相談が適しています。

胸の痛み、息苦しさ、脈の乱れ、めまいなどを伴う場合や、動悸が繰り返す場合は、心電図などで心臓の状態を確認してもらいましょう。

一方、貧血や甲状腺の異常などが疑われる場合には、血液検査などによって別の原因を調べることもあります。

動悸に危険なサインはある?

動悸のすべてが危険というわけではありませんが、次のような症状を伴う場合は注意が必要です。

  • 強い胸の痛みや圧迫感がある
  • 強い息苦しさがある
  • めまいやふらつきが強い
  • 意識を失った、または失いそうになった
  • 冷や汗や吐き気を伴う
  • 安静にしていても動悸が続く
  • 突然非常に速い脈が続く

このような症状がある場合は、動悸をストレスや疲労だけと決めつけず、早めに医療機関へ相談することが重要です。強い胸痛や呼吸困難、失神などがある場合は、緊急性が高い可能性があります。

動悸の原因がわからないときにできること

動悸が起こったときは、無理に動かず安静にし、症状が始まった時間や続いた時間を確認しましょう。

また、脈拍数や脈の乱れ、胸痛や息苦しさなどの有無を記録しておくことも役立ちます。

スマートウォッチなどで心拍数を確認できる場合もありますが、表示された数値だけで病気の有無を判断することはできません。気になる症状が続く場合は医療機関で検査を受けることが大切です。

まとめ

動悸の原因には、ストレスや緊張、自律神経の乱れ、睡眠不足などによる一時的なものから、不整脈や心房細動、心不全などの心臓病、貧血や甲状腺の異常、更年期などさまざまなものがあります。

動悸が起こったときは、いつ起こったのか、どのくらい続いたのか、何をしていたのか、胸の痛みや息苦しさなどを伴っていないかを確認することが大切です。

特に動悸が繰り返す、安静にしても治まらない、胸痛や息苦しさ、めまい、失神などを伴う場合は、自己判断せず医療機関で原因を調べましょう。

動悸についての全体的な原因や症状、対処法、受診の目安については、動悸とは?原因・症状・対処法・受診の目安を徹底解説【記事一覧】をご覧ください。

関連カテゴリー

大切なサインや症状についての情報は心臓病の症状・初期症状をごらんください。

心臓病予防のための食事法と適度な運動習慣|日常でできる予防ポイントを解説

心臓病予防のための食事法と適度な運動習慣|日常でできる予防ポイントを解説

「心臓病を予防するために食事で気をつけるべきポイントは?」「どのような運動が心臓に良いの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。

狭心症や心筋梗塞、心不全といった心臓病(循環器疾患)の多くは、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病や動脈硬化が原因で発症します。そのため、日頃の「食生活の改善」と「適切な運動習慣」を取り入れることが最も有効な予防策となります。

この記事では、心臓への負担を減らし動脈硬化を防ぐための食事法と、安全に行える運動のポイントについて分かりやすく解説します。

心臓病を予防する食事法のポイント

心臓病予防のための食事において最も重要なのは、血圧をコントロールし、血管の老化(動脈硬化)を防ぐことです。具体的には以下の4つの習慣を意識しましょう。

1. 減塩(1日6g未満を目指す)

塩分の過剰摂取は高血圧の最大の要因であり、心臓や血管に大きな負担をかけます。日本人の食事摂取基準では減塩が推奨されていますが、高血圧や心臓病予防の観点では「1日6g未満」を目標とすることが理想的です。出汁や香辛料、レモンなどの酸味を活用して旨味を引き立てる工夫をしましょう。

2. 飽和脂肪酸・コレステロールを控え、善玉脂質を摂る

脂身の多い肉やバター、油分の多い加工食品に多く含まれる「飽和脂肪酸」の摂り過ぎは、悪玉(LDL)コレステロールを増やし動脈硬化を進行させます。代わりに、青魚(サバ・イワシなど)に含まれるDHA・EPAや、オリーブオイル、ナッツ類に含まれる不飽和脂肪酸を積極的に取り入れる「地中海食」スタイルのメニューがおすすめです。

3. 食物繊維とカリウムを十分に摂る

野菜や海藻、大豆製品、きのこ類に豊富な「食物繊維」は、コレステロールの吸収を抑え、血糖値の急上昇を防ぎます。また、野菜や果物に多く含まれる「カリウム」には、余分な塩分(ナトリウム)を体外に排出する働きがあります。(※腎臓に持病がある方はカリウムの摂取制限が必要な場合があるため医師にご相談ください。)

4. 腹八分目と節酒を心がける

過剰なカロリー摂取による肥満(特に内臓脂肪型肥満)は、心臓のポンプ機能を圧迫し、代謝異常を引き起こします。また、アルコールの過剰摂取は血圧を上昇させ、不整脈を誘発する恐れがあるため適量を守りましょう。

心臓を鍛える適度な運動習慣

適度な運動は、血管の弾力性を高め、善玉(HDL)コレステロールを増やし、血圧や血糖値を下げる効果があります。

1. おすすめは「有酸素運動」

心臓病予防に最も適しているのは、全身の筋肉をバランスよく使う「有酸素運動」です。

  • ウォーキング(速歩)
  • 軽いジョギング
  • サイクリング
  • 水中ウォーキング・水泳

目安として、「少し息が弾むけれど、人と会話ができる程度(ややきついと感じる手前)」の強度がベストです。

2. 運動の頻度と時間

1日30分程度、週に3〜5日(週合計150分以上)を目安に継続することが効果的です。まとまった時間が取れない場合は、10分×3回など小分けにしても同様の効果が得られます。

3. 筋力トレーニングも組み合わせる

有酸素運動に加えて、自重でのスクワットなど軽い筋力トレーニングを取り入れることで、基礎代謝が上がり効果的な肥満予防につながります。ただし、息を止めて強く力むような重いウエイトトレーニングは、一時的に血圧が跳ね上がるため避けましょう。

運動を実施する際の注意点と準備

運動を安全に行うためには、環境や体調への配慮が不可欠です。

  • 準備運動と整理運動を怠らない:ストレッチやウォーミングアップを行うことで、急激な血圧の変化や急な心臓への負荷を防ぎます。
  • 水分補給をこまめに行う:脱水症状を起こすと血液がドロドロになり、血栓ができやすくなります。運動前後や最中には十分な水分補給を心がけてください。
  • 寒暖差に気を付ける:冬場の早朝など、寒い時期の屋外運動は血管が収縮して血圧が上がりやすくなります。暖かい時間帯を選び、防寒対策を徹底しましょう。

症状が気になる場合のチェックと関連情報

予防に取り組む中で、気になる症状や不安がある場合は以下の関連記事もご参照ください。

心臓病の種類や詳しい原因、治療法まで幅広く知りたい方は、心臓病の種類・症状・原因とは?検査や治療、予防方法を解説【完全ガイド】もあわせてお読みください。

心臓病関連カテゴリー

心臓病の初期症状から検査・治療や予防などの情報をまとめた心臓病を参照

心臓の検査(心電図・心エコー等)の種類と費用・流れ|受診前の注意点も解説

心臓の検査(心電図・心エコー等)の種類と費用・流れ

胸の痛みや動悸、息切れなどを感じて医療機関を受診する際、「どのような心臓の検査を受けるのか」「費用はどれくらいかかるのか」と不安に思う方は多いのではないでしょうか。

心臓の検査には、短時間で手軽に行えるものから、詳しく病態を調べる精密検査まで様々な種類があります。自分の症状に合った検査を適切に受けることが、早期発見と正確な診断への第一歩です。

この記事では、代表的な心臓検査の種類、それぞれの費用目安、受診の流れについて詳しく解説します。

代表的な心臓検査の種類と目的

心臓の検査は、主に「電気的動きを調べる検査」「形態や動き(ポンプ機能)を診る画像検査」「カテーテルを用いる精密検査」に分かれます。

1. 心電図検査(安静時心電図)

心臓の拍動に伴って発生する微小な電気信号を波形として記録する最も基本的な検査です。不整脈や狭心症、心筋梗塞の兆候を短時間で捉えることができます。

2. 心エコー検査(心臓超音波検査)

超音波(エコー)を胸にあて、心臓の動き、心筋の厚み、弁の状態、血液の流れをリアルタイムで画像化する検査です。放射線被ばくや痛みがなく、心不全や弁膜症の評価に欠かせません。

3. ホールター心電図(24時間心電図)

小型の記録器を身につけ、日常の生活を送リながら24時間の心電図を記録する検査です。短時間の安静時心電図では捉えきれない、発作性の不整脈や夜間・早朝の狭心症発作を発見するのに有効です。

4. 運動負荷心電図(トレッドミル・マスター等)

階段昇降やベルトコンベア上を歩行・走ることにより心臓に負荷をかけ、運動中の心電図や血圧の変化を調べます。労作性狭心症の診断に適しています。

5. 心臓CT検査・心臓MRI検査

心臓CTは冠動脈の石灰化や狭窄の程度を3次元画像で明瞭に確認できます。心臓MRIは放射線を使用せず、心筋の組織変化や機能を精緻に評価することが可能です。

心臓検査の費用目安(3割負担の場合)

主な心臓検査の費用目安(公的医療保険の3割負担適用時)は以下の通りです。※初診料・再診料や処方箋料、他の血液検査代などは別途かかります。

検査名 概要 費用の目安(3割負担)
安静時心電図 胸と手足に電極を貼って測定(約5分) 約400円〜1,000円
心エコー検査 超音波で心臓の形や動きを確認(約20〜30分) 約2,000円〜3,000円
ホールター心電図 24時間の心電図を連続記録 約4,000円〜5,000円
運動負荷心電図 運動中の心電図変化を測定 約1,500円〜2,500円
心臓CT検査 造影剤を使用して冠動脈を撮影 約10,000円〜15,000円
心臓MRI検査 磁気を用いて心臓の組織や機能を評価 約10,000円〜15,000円

心臓検査を受ける際の流れ

一般的な循環器内科での検査手順は次のようになります。

  • 問診・基本診察:いつからどのような症状(胸痛、息切れ、動悸など)があるか医師に伝えます。
  • 一次検査(心電図・胸部X線など):身体への負担が少ない基本検査から開始します。
  • 二次検査(心エコー・ホールター心電図など):一次検査の結果や症状に応じて、必要な精密検査を追加します。
  • 結果説明・治療方針の決定:検査結果をもとに、薬物療法、カテーテル治療、定期的な経過観察などの判断が行われます。

症状別・事前チェックと関連記事

ご自身の感じる症状や気になる疑問に合わせて、以下の記事も確認しておくと診察時にスムーズです。

心臓病の全体像や、各種検査・治療、日常生活での予防法について包括的に知りたい方は、心臓病の種類・症状・原因とは?検査や治療、予防方法を解説【完全ガイド】もあわせてご覧ください。

心臓病関連カテゴリー

心臓病の初期症状から検査・治療や予防などの情報をまとめた心臓病を参照