心臓病は、日本人の死因の第二位を占めるほどの重大な病気です。たとえば、腎臓が悪くなっても最悪、週に3~4回の人工透析により命をつなぐことができます。
ところが、心臓は止まってしまえば命が絶たれてしまいます。
虚血性心疾患は、日本にはもともと少なかい病気でしたが、食生活や生活様式が西洋化してきたのに伴って、増加しています。総患者数は、全国で86万人です。(平成17年患者調査)
がんで亡くなる患者さんが、34万人、そして脳卒中で亡くなる患者さんが13万人ですから心臓病で亡くなる患者さんの多さがわかります。
心臓病といっても最も多いのが、虚血性心臓病という名で総称される狭心症や、心筋梗塞です。虚血性心臓病のその多くが、心臓に張り巡らされた冠動脈の硬化によって引き起こされます。
高脂血症や、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙、などが危険因子ですが、食生活の欧米化、運動不足、生活習慣などが原因となっています。
患者数が多いことから、予防はもとより、いったん発症しても再発予防、そして弱った心臓の機能を改善る方法なども研究がすすめられています。特に再発を防止するための治療は10数年前に比べると格段に進歩しています。
まず、心臓病と診断されたら知っておきたい基礎知識、検査方法、治療法、そして発作を防止するための生活習慣などを紹介しています。