お酒や間食の注意点 心臓にどのような負担が生じるのか

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お酒や間食の注意点

お酒や間食の注意点 心臓にどのような負担が生じるのか紹介します。お酒は高血圧の原因になりますし、間食は主食なみのカロリーになり、カロリーの過剰摂取になります。

お酒や間食の注意点

お酒や間食は、日々の楽しみやリラックスタイムに欠かせないものかもしれませんが、摂取の仕方によっては心臓に大きな負担をかけ、様々な病気のリスクを高める可能性があります。ここでは、お酒と間食がそれぞれ心臓にどのような影響を与えるのかを解説します。

お酒は飲み過ぎると高血圧の原因に

酒は血行をよくし、善玉のHDLコレステロールを増やす作用があります。精神的にリラックスする効果もあります。しかし、長期間、大量に飲み続けている人では高血圧、肥満などにつながります。

フレンチパラドックスといって、赤ワインを多く飲むフランス人は、ほかの欧米人より心筋梗塞が少ないといいます。
赤ワインの抗酸化作用によるようですが、日本人はフランス人より心筋梗塞が少ないのです。酒のなかでは赤ワインがいいのかもしれませんが、緑茶の効果のほうが安心でしょう。アルコールの一日の適量は30g以下とされています。これはビールの500ml缶一本に相当します。

日本酒なら一合程度です。酒は、つまみをとりながら飲むのが、酔いにくく胃腸にやさしいのですが、つまみの中身によっては動脈硬化を悪化させます。ビールに合うサラミソーセージヤフライドポテトは、塩分も脂肪分も多いのでとり過ぎないように気をつけます。

お勧めは枝豆、低脂肪のチーズなどでしょう。鍋もの、湯豆腐、刺身、おひたし、おでんは、大根、こんぶ、つみれがお勧めです。

洋菓子、油菓子に注意

間食は、主食なみのエネルギーになることもあるので、とくに肥満ぎみの人はとり過ぎに気をつけます。なかでも洋菓子やアイスクリームは、卵と乳脂肪、砂糖を多く使っているものが多いので、高脂血症の人には要注意です。
ゼリーやシャーベットなどのほうがよいでしょう。和菓子は、あずきを使ったものは食物繊維がとれますが、やはりエネルギーのとり過ぎになりやすいので気をつけます。

寒天を使った菓子などは低エネルギーです。油を使ったスナック菓子とペットボトル入りの清涼飲料水の組み合わせは、合計で600キロカロリーを超えることがあります。これでは1食分のエネルギーをオーバーし、ほかの栄養はとれない、ということになります。これも現代の偏食といえます。ファーストフードや菓子パン、インスタント.ラーメンなども、野菜不足、脂肪過多になりやすいので注意が必要です。

お酒や間食が心臓に与える負担 まとめ

お酒や間食は、日々の楽しみやリラックスタイムに欠かせないものかもしれませんが、摂取の仕方によっては心臓に大きな負担をかけ、様々な病気のリスクを高める可能性があります。ここでは、お酒と間食がそれぞれ心臓にどのような影響を与えるのかを解説します。

お酒(アルコール)が心臓に与える負担

アルコールは適量であれば体に良いという説もありますが、過度な摂取は心臓を含む全身に悪影響を及ぼします。

  1. 高血圧のリスク増加:
    アルコールを摂取すると、一時的に血管が拡張して血圧が下がることもありますが、慢性的な飲酒は交感神経を刺激し、心拍数や心拍出量を増加させ、血圧を上昇させます。高血圧は心臓に常に過剰な負担をかけるため、心肥大(心臓の壁が厚くなること)や心不全(心臓のポンプ機能が低下すること)のリスクを高めます。
  2. 不整脈の誘発:
    特に「心房細動」といった不整脈は、アルコールの摂取によって誘発されやすいことが知られています。「ホリデーハート症候群」と呼ばれるように、休日などに大量飲酒した後に不整脈が起こるケースもあります。アルコールが心臓の電気信号に影響を与えることで、脈が乱れやすくなります。
  3. 心筋への直接的なダメージ(アルコール性心筋症):
    大量かつ長期にわたる飲酒は、心臓の筋肉そのものにダメージを与え、収縮力を低下させることがあります。これを「アルコール性心筋症」と呼び、心不全の原因となります。
  4. 中性脂肪の増加:
    アルコールは肝臓で代謝される際に中性脂肪の合成を促進します。中性脂肪が増えすぎると脂質異常症となり、血管の壁に脂肪が蓄積して動脈硬化を進行させ、心臓病のリスクを高めます。
  5. 体重増加(肥満):
    アルコール自体にカロリーがある上に、飲酒時には高カロリーのおつまみを摂取しがちです。これにより肥満につながり、心臓への負担がさらに増大します。

間食が心臓に与える負担

間食そのものが悪いわけではありませんが、その内容や量、タイミングによっては心臓に負担をかけることがあります。

  1. 体重増加と肥満:
    高カロリー、高糖質、高脂質な間食(お菓子、菓子パン、揚げ物など)の習慣的な摂取は、消費カロリーを上回りやすく、肥満の大きな原因となります。肥満は、高血圧、脂質異常症、糖尿病といった心臓病の危険因子を複合的に悪化させ、心臓への負担を増大させます。
  2. 血糖値の急激な上昇と糖尿病リスク:
    砂糖を多く含む甘い間食は、食後の血糖値を急激に上昇させます。これが繰り返されると、インスリンの働きが悪くなり、糖尿病のリスクが高まります。糖尿病は、全身の血管を傷つけ、動脈硬化を加速させるため、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患の主要な原因となります。
  3. 脂質異常症の悪化:
    動物性脂肪やトランス脂肪酸を多く含む間食(洋菓子、揚げ菓子、スナック菓子など)は、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)や中性脂肪を増加させ、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を減少させる可能性があります。これにより脂質異常症を悪化させ、動脈硬化の進行を促します。
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