
胸の痛み 心臓病の疑いがある痛み 多くは心配ないが、痛む範囲が広い場合、胸の奥が痛むときには心臓病の疑いも考えるようにします。胸の痛みにはさまざまな原因がありますが、心臓病が関係する場合には特有の症状があります。多くの場合は心配不要ですが、次のような症状がある場合は心臓病の可能性を考え、注意が必要です。
胸の痛み 心臓病の疑い や危険な胸痛と問題ない胸痛
胸の痛みの原因と心臓病の可能性
胸の痛みにはさまざまな原因がありますが、心臓病が関係する場合には特有の症状があります。多くの場合は心配不要ですが、次のような症状がある場合は心臓病の可能性を考え、注意が必要です。
心臓病が疑われる胸の痛みの特徴
- 胸の奥が痛む(表面的ではなく、内部からの圧迫感)
- 広範囲に痛みが広がる(胸全体・左胸・背中・腕・あごなど)
- 締め付けられるような圧迫感や重苦しい痛み
- 痛みが5分以上続く
- 運動時や強いストレス時に発生し、安静にすると軽減する
- 冷や汗、息切れ、めまい、吐き気を伴うことがある
こんな症状があれば、すぐに受診・救急を
- 突然、強い痛みが発生し、胸が押しつぶされるような感覚
- 痛みが背中・肩・腕・あごに放散する
- 冷や汗、呼吸困難、めまい、失神を伴う
- 安静にしても治らない、または繰り返し起こる
これらは心筋梗塞や狭心症の可能性があり、命に関わる危険があります。ためらわずに救急車を呼びましょう。
心配のいらない胸の痛みの特徴
- ピンポイントで痛む(指で押すと痛みを感じる) → 筋肉痛や肋間神経痛の可能性
- 呼吸や体勢を変えると痛みが変化する → 胸膜炎や筋肉の痛みの可能性
- 数秒で消える鋭い痛み → 神経痛の可能性
胸の痛みを感じたときの対処法
- まずは安静にし、動かず様子を見る
- 深呼吸をしてみて、痛みが軽減するか確認する
- 心配な場合は医師に相談する(特に高血圧や糖尿病がある人は注意)
「いつもの痛みだから大丈夫」と放置せず、違和感を感じたら早めにチェックしましょう。
胸に痛みを感じたとき、多くの人は「これは、もしかしたら心臓病では」という思いが頭をよぎり、不安な気持ちになります。
胸の痛みは、心臓病以外にもさまざまな原因で起こります。むしろ、胸の痛みの大半は、心配する必要のないものなのです。
ただし、痛む範囲が広い場合や、胸の奥が強く痛むときは要注意。心臓病が原図の胸痛であるおそれが強くなります。反対に、痛む範囲が狭かったり、胸の表面だけが痛んだりする場合は、心臓病の可能性は低くなります。
胸痛を起こす代表的な心臓病である、狭心症と心筋梗塞について見ていきましょう。
狭心症の胸痛は、胸を強く締めつけられる感覚や、焼けつくような痛みとなって現れます。胸だけが痛むとは限らず、肩やあご、左上腕、背中などに痛みが広がることがあります。
こうした痛みは、長くても10分以内で治まります。狭心症は、心筋の血流が一時的に減り、心筋の酸素が不足して起こるもの。そのため、血流が復活すれば症状は治まるのです。
一方、心筋梗塞では、心筋への血流が完全に止まり、心えし臓の細胞が壊死してしまいます。そのため、左前胸部に起こる痛みは激烈で、焼きごてで胸をえぐられたようだと言われます。こうした痛みは突然現れ、30分以上、場合によっては24時間治まらないことさえあります。
心臓病の特効薬として、ニトログリセリン(硫酸薬)をご存じの人も多いと思います。これは、狭心症には劇的に効きますが、心筋梗塞には効果がありません。
狭心症であれば、ニトログリセリンの働きで冠動脈が広がり、血流が復活して酸素が心筋に補給されます。しかし、心筋梗塞の場合は心筋が壊死しているため、血流が復活できないのです。
また、心筋梗塞の場合、心筋の細胞が壊死しているため、痛みが長く続きます。ただし、心臓には代償作用といって、心筋の一部が壊死しても、ほかの部分の心筋が代わってその役割を果たす働きがあります。その結果、心臓の働きはある程度回復し、痛みも和らぎます。
とはいえ、壊死した心筋がもとに戻ったり、新しい心筋ができたりするわけではないので、痛みが軽くなっても安心はできません。心筋梗塞の発作が起こっているおそれがあれば、すぐに救急車を呼ぶべきです。