心臓病診断時に必要な検査

必要に応じて行われる検査

問診と診察でおおよその心臓病の予測がつきますが、診断を確定し、どのような治療が適切かどうか調べるためには、さまざまな検査が必要となります。
一般的には、診察の日に血圧測定を行い、胸部X線検査、血液検査、心電図検査などを行います。さらに具体的な治療を行うために詳しい検査の予約という順番になります。各種の検査は治療が始まってからも、治療効果や薬の副作用などを調べるために行います。

高血圧は冠動脈硬化の危険因子であり、心不全の原因にもなります。血圧測定は心臓病の診断に欠かせません。血圧は上腕にじかにマンシュツトを巻きつけて測定します。
上着やセーターなどは脱いで、袖が上腕を締めつける場合は、袖をはずします。血圧は、緊張、興奮、運動、寒さなどで変動します。
測定前に深呼吸をしてリラックスしましょう。測定中に腕に力を入れたり、話をするのは避けます。ふつうは片腕だけ測定しますが、必要に応じて左右の腕や下肢の血圧を測定することもあります。寝たり座ったりした姿勢から立ち上がるまでの変化を調べることもあります。正常値は130/80mmHGですが、一般に血圧は、自宅で測ると低く、外出して測ると高くなります。自宅で測定した場合、正常値は125/80mmHG未満です。135/85mmHG以上は高血圧とします。「白衣高血圧」といって、医師や看護師が測ると高くなることがあります。
その場合は自宅で測定した結果を医師に見てもらうようにします。血圧が高い場合は、心臓や脳、腎臓の精密検査が必要なことがあります。とくに眼底検査はよく行われます。眼底の動脈は脳の動脈と性質がよく似ているため、脳の血管の状態を推測するのにも役立ちます。

胸部X線検査

心臓は、病気のために大きくなることがあります。心筋が厚くなることを心肥大、心臓が拡大することを心拡大といいます1胸部X線撮影では心臓の外形がわかるだけです。拡大してることはわかりますが、肥大しているかどうかはわかりません。肺のうっ血の程度と心臓の拡大の程度を観察すると、うっ血性心不全の重症度も診断ができます。大動脈痛なども観察できます。

正面と側面を撮影

心臓の病気を調べる胸部X線検査では、通常、正面と側面を撮影します。正面は胸にフィルムを当てて背中側からX線を放射し、側面はフィルムを左側面に当て、右側からX線を放射します。息をいっぱい吸ってから息を止めたところで撮影します。

血液検査

血液検査では、全身の健康状態と、心臓の危険因子を持っているかどうかを調べます。心臓病の関連因子では、コレステロールや中性脂肪などにより高脂血症、血糖とグリコヘモグロビンAl。により糖尿病の有無がわかります1グリコヘモグロビンは過去一か月間ほどの血糖の状態を示す指標です。高脂血症では、アポたんばAL、アポたんばくB)などを調べることもあります。
電解質の数値は腎臓の状態、高血圧、不整脈の原因を知るうえで参考になります。動惇やめまいなどは甲状腺の病気で起こることがあります。とくに女性は甲状腺の病気が原因のナ」とも多いので識別のためにめに調べることがあります。
肝機能検査は、治療が始まってからも、薬の副作用を調べるために行います。血栓を防ぐ抗凝固薬を使っている場合は、その効果を判定するために、トロンボテスト、プロトロンビン時間を検査します心不全の場合は、心筋にストレスがかかると心筋自体から分泌されるヒト心房利尿ホルモン(HANP)や脳利尿ホルモン(BNP)、ノルネフリン(NE)などを測ると、重症度がわかります。

コレステロール値や中性脂肪値、血糖値はカロリーのある食品の影響を受けます。肝機能の検査はアルコールに反応します。午前中にこうした検査を受ける場合、前夜9時以降、必ず飲食を禁止します。食事、菓子、果物のほか、酒やジュース、清涼飲料水、ガムなどもいけません。水やお茶、常用薬については、医師の指示を受るようにします。